車が高く買い取られる意外な理由とは?
長年乗ってきた走行距離10万キロ以上の車、そして購入から10年は経過しようかとしている古い車、一括査定ではしっかりとした金額が提示されることがあります。
どう考えてもだれも欲しがらないような車の多くが、なぜ一括査定では高く売れることがあるのでしょうか?
その答えは、インターネットの販路の広さにあります。
インターネットは日本中の市場の動向が反映されるため、自宅に住んでいながら日本中の相場と取引できるメリットがあります。
その圧倒的な情報量と販路は、日本国内にとどまらず、世界にまで及ぶのです。
世界の国の中には、世界トップの性能を誇る日本車を手に入れようとしても、なかなか手に入らない国があります。それらの国の人々は、どうにかして日本車を手に入れたいと昼夜切望しているのです。
そのため、軽トラックやバン、営業車などは、多少の傷やへこみがあっても、問題なく売ることができるため、それなりの価格が期待できるということになるのです。
もちろん、日本国内で再販するよりも、輸送コストがかかることになるので、輸出向けの車に過度な期待は禁物ですが、日本人から見れば全く価値の無い車でも、海外に輸出すればまだまだ利用価値のある貴重な車ということになるのです。
日本人は、車を嗜好品として楽しむ目的が強いのですが、海外の人々にしてみれば、車は生活や仕事に必要不可欠な「道具」であるため、スタイルやカラーなどは気にしません。
海外で人気がある車種としては、耐久性や走破性が高いランドクルーザーなどの本格的なSUVが代表的な例でしょう。
アフリカの砂漠地帯に旅行した日本人が、砂漠地帯を走るため、現地ガイドに紹介された車が、日本ではとっくに廃車になっているような古いランドクルーザーだった・・という話を聞いたことがあります。
外国の富裕層に人気が高いのが、アルファードやヴェルファイアといった高級なミニバンです。
こちらはゲストを送迎したりするのに使用するものですが、こちらに至っては、新車の車両本体価格を上回るプレミアム価格で取引されている実態があります。
ですから、購入から1年が経過したアルファードが、購入した金額で売れてしまう・・という事例もあるのです。
中には、この現象を逆手にとって、1年で車を乗り換えている人もいるくらい、アルファードやヴェルファイアの海外での需要は高いものとなっています。
海外向けでも高く売れない車もある
海外向けでも高く売れない車もあります。
それはあまりにも売れすぎている車、そして古いハイブリッド車です。
ハイブリッド車が売れないというのは、意外な結果だったのですが、考えてみれば日本のハイブリッド車を海外で購入しても、修理もできなければバッテリの交換もできませんね。
ハイブリッド車に関する豆知識として、覚えておいたほうが良いのは、世界でハイブリッド車が売れているのは日本だけです。ハイブリッド車はガラパゴス化が進んでいると言われています。
ヨーロッパでは、特にハイブリッド車が不人気です。
日本のように信号が多くなく、車がキビキビと走れる環境が整うヨーロッパにおいては、ノロノロと発進するハイブリッド車は不向きです。
ハイブリッド車で無理な加速をすれば、小さいエンジンがフル回転することになり、結局燃料を消費することになります。
そのため、ヨーロッパではクリーンディーゼルやダウンサイジングターボエンジンが高い人気を誇っているのです。
あまりにも売れすぎた車は、中古車市場にもあふれて行き場を失っています。
こちらはスズキのハスラーですが、この車はどこの中古車屋に行っても、在庫があふれていますよね。
こういった車はたとえ程度が良くても、高く売ることが難しい車種となります。
特にハスラーは長年スタイルが変わらずにいるので、そういった意味でも市場に溢れているということが言えるのです。
本日は海外向けの車買取の話を中心に進めてきました。いろいろ調べてみると意外な事実が色々と明らかになるものです。今後も何かわかったら掲載していきますので、お楽しみにお待ちください。